抗うつ薬

うつ病の治療について~抗うつ薬と対処療法的薬剤投与

うつ病患者の脳内で起こっている化学的状態は概ね解っているとされ、それに基づき、よく効く医薬品が製造、使用されています。

脳内伝達物質であるセロトニン(セレトニン)、ノルアドレナリンが欠乏、あるいは少なくなっている。もしくは、働きが悪くなっていると考えられています。
これを解決することが、抗うつ薬の原理目的です。

また、患者の脳側部にある「海馬」に萎縮が見られるとの所見も報告されています。

医薬品による治療は、幾種かの薬品が開発され古い順に、「三環系抗うつ薬」、「四環系抗うつ薬」、
「SSRI」、「SNRI」があり、最近、それらのハイブリッドも登場しています。

ここで注意を要することは、新しいほど効果が高いとは限らないことです。
もちろん、新しいほど、欠点や副作用などが改善されてはいますが、
その影響は著しく個人差がありますので、どの患者にも最新の薬品が最適であるとは言えないことです。

抗うつ薬

現代では、古いタイプとされる薬品名「アモキサン」は今でも患者によっては、主剤として用いられるケースが多いです。
これらの抗うつ薬は、うつ病そのものを治療しようとして投与するので、本質の苦しみが投与後直ちに消えるわけではありません。長時間を必要とします。

そこで、精神科医師は、現状の苦痛を和らげるため、対処療法的薬剤投与も並行して行なうのが通常です。
不眠に苦しんでいるのであれば適量の眠剤や、急激的な気分障害(強烈な不安感、過呼吸発作など)時の鎮静のためのマイナートランキライザー(ベッド安静でない患者に使用できる精神安定剤)などを頓服します。

うつ病患者の多くは「寛解期(かんかいき)」と言う状態を経験します。
この言葉は「白血病」などで使用されていた言葉です。現在では精神科医療機関は、うつ病患者を対象にこの言葉を使用しないことにしているそうです。
しかし、この状態があることは確かです。

これは、闘病中、症状が消えるか、著しく軽減する短い(数日から数週間程度)期間があります。
久しぶりに爽快な気分であるため、本人は嬉しいのですが、治癒に至っていません。
自殺できるパワーが復活していることから非常に危険な状態であるともいえます。実際は治癒していないことと、危険であることから使用されなくなりつつある言葉です。

うつ病は最悪時期(アメリカ合衆国の統計による世界全体での)では17%が自殺したとありました。
疾病としての致死率は非常に高い病気だったのです。現在は治療の効果により、激減しました。10万分の60弱と推測されていますが、分母が著しく不確かな病気ですから正確ではありません。

日本には「自立支援医療制度」があり、ストレスで折れた心を修復するケアが整っています。精神科、心療内科の敷居も高くありません。

うつ病患者が一番辛いのは、「孤独」です。励ましのタブーは古いです。励ましても動きませんから、ほとんど問題ありません。
それより、声をかけない事の方が危険です。うつ病患者には声をかけてあげましょう。
<体験者談/O.Y>