うつ病

「社会的ストレッサー(心理的ストレッサー)」が最も厄介な理由

ストレスの存在は「痛み」の存在理由に似ています。痛みは人の感じる苦しみの中で最も厳しいものでした。

近年、強いストレス反応は、痛み同等もしくはそれ以上の苦しみがあることが明らかになって、研究が進んでいます。

その苦しみだけが主たる症状の疾患が「うつ病」です。このことは後で触れます。

痛みの存在理由は、次のことと考えます。

・身体故障部位を認識させる。知らせる。
・故障部位の治癒に必要な時間を強制的に確保する。

この2つでしょうか。哲学的に捉えると、「生の諦めと死の覚悟」を促すのかもしれません。
いずれにしても苦痛であることに違いはありませんが、生きるために必要だから起こる生理現象であることは確かです。

うつ病

しかし、ヒトは、高次な思考が可能であることから、痛みは不要であることが多いです。ですから、痛みは、痛みの当初の本来目的を得たなら、取り除きたい生理現象です。
「必要であるがいらない。」と言う点から見るとストレスは正に痛みと同じです。
危急的環境を脱出するため、解除するために「変身」せねばならないとき、ストレスがこの変身のトリガを引くのです。
これがないと喰われて死んでしまいます。滑落して死んでしまうのです。この危険な状況を打破、消滅したなら、無用であるのがストレスです。

金属疲労による機械の破損のように、過剰なストレスにより、ストレス反応が消えない状態が「うつ病」であると思っています。
うつ病は現代医学でも、確たる定義、分類は完成していません。厄介です。本人も社会も非常に困る疾病です。

うつ病以外にも、身体に起こす疾病はあります。「○○炎」と称する疾病が多いです。
肘関節と二の腕の筋肉、腱の炎症である「テニス・エルボー」、ピアニストに多い「腱鞘炎」などが思いつきます。
どれも、蓄積された「物理的ストレッサー」が原因です。

治癒には、ストレッサーを除去した環境で過ごせばいいのですが、どれもプロであるが故の疾病で、「職業病」ですから厄介です。
しかしながら、リハビリテーション期間を作り、一旦、治癒させ、その後は再発防止策を取り入れて復帰するしかありません。
プロ野球選手が「故障者リスト入り」したり、外科手術で強制的回復させたり、プロフェッショナルには、「物理的ストレッサー」は生きる糧でありながらも、やはり必要なものです。

一般社会で取り除くことが困難なストレッサーは「社会的(心理的)ストレッサー」です。これを取り除く行為を実行することは、既存社会を破壊することにつながるからです。